グランビルでのエントリーはどこで待てば良いのか?

今週のチャート振り返り

グランビルの法則は、トレードを学んだときに、基本的な教科書に必ず掲載される代表的な法則であり、トレードのエントリー根拠として使われる方も多いと思います。

グランビルをエントリー根拠にしてトレードする場合、どういう形になればエントリー準備をすれば良いのかがわからないと、ずっとチャートに張り付いていないといけなくなり、仕事をしながらのトレードというのは不可能になります。

ですので、グランビルをエントリー根拠としてトレードをする際の待ちの形をこれから解説していきます

その後に、ルーティンとなっている先週(11/29-12/3)の6つの監視ペア(ドル円、ポンドドル、ユーロドル、オージードル、ドルカナダ、ゴールド)のチャートをチェックし、エントリーすべきポイントを振り返ります。

要するに簡単な過去検証です。ご自分でされると必ずトレード力のアップに繋がる作業となりますので、参考にしてやってみてください。

グランビルのエントリーはどこで待てば良いのか?

グランビルの法則というと、このような図をよく見掛けます。

こうして8つのトレードポイントが挙げられますが、実際にエントリーに使えるのは、②と③の買いと②と③の売りで、真の狙い目は、②の買いと②の売りです。

その説明に入る前に、トレードの王道ってご存知でしょうか?

それは「押し目買い」と「戻り売り」です。

当ブログでも、色々書いてますが結局のところはすべて「押し目買い」と「戻り売り」です。

グランビルの法則も例に漏れず、移動平均線を基準とした「押し目買い」と「戻り売り」なのです。

移動平均線を「買い1」で上にぶち抜いて、移動平均線近くまで押したところで買う(「買い2」)

違う言い方をすると、「買い1」つまり移動平均線をぶち抜いたことをエリオットの第1波と仮定するなら、移動平均線近くまで押すのが第2波で、次の上昇の第3波が「買い2」

そこから押して(第4波)で、再度移動平均線タッチで上昇(「買い3」)は第5波の上昇になりますね。

なので、「買い1」と「買い4」は論外であり、真に狙いたいのは第3波となる「買い2」になるということです。

売りはこの逆で、「売り2」と「売り3」でエントリーは可能で、狙い目は「売り2」ですが、「売り1」と「売り4」は論外。

ようするに、移動平均線を上にぶち抜けば、「買い準備」下にぶち抜けば「売り準備」になります。

フィボで確認したり、過去の安値で支えられたり、高値で抑えられたところから、トレード足である下位足を確認しダブルトップ、ダブルボトム、三尊、逆三尊になっていればベストなエントリータイミングでありますが、ダウがトレードしたい方向に転換すればエントリーはOKです。

と、こう書くといかにも簡単なように思えますが、実際のトレードとなると難しくなります。

チャートが上図のような教科書的な動きにならない原因は、トレーダーが1分足から日足まで各時間足でトレードをしているので、各時間足の思惑が交差するからです。

つまり各時間足で買い方、売り方が存在し、そこで綱引きをしているからですね。引っ張りあって、最後に根負けした方に、一気に値が動きます。

これがトレードを難しくしている現況でもあります。

次は、実際のチャートを使って実践編を解説します。

チャートに上位足の移動平均線を表示させマルチタイムフレーム分析でグランビルの法則を使いこなす

前述の通り、各時間足のトレーダーの思惑により思わぬ方向に動くことも有り教科書的なグランビルの法則が使えないことが多い、つまり騙しが多いです。

直近のユーロドルの1時間足チャートに20期間移動平均線(青)を表示させてます。

ひとつひとつ見ればグランビルが有効に働いている箇所も多いですが、チャートに示した通りに、一旦移動平均線を上抜いているのにも関わらず、その後すぐ下落したり、逆に移動平均線を下抜いても、その後上昇していく騙しが頻発してますし、その後の値動きを見ると大きく動いて、損切りした後にドテンができるのかがポイントになります。

通常ドテンは、余程環境認識に自信がない限りやらないほうがベストです。
往復ビンタを喰らうケースが多いからです。

では、どうすれば騙しを防げるのか…?

移動平均線はその時間足の値動きの方向性を指し示すものなので、そこで一つのチャートに該当の時間足だけでなく、上位足の移動平均線を表示させることにより、上位足のトレーダーの思惑を知ることができるようになります。

例えば1時間足チャートに4時間足相当の移動平均線を表示させるには、仮に1時間足で20期間の移動平均線を表示させている場合は、4時間足なのでその4倍である80期間の移動平均線を表示させるとOKです。

では、さきほどの1時間足チャートに20期間移動平均線(青)と80期間移動平均線(赤)を表示させたチャートを使って説明していきます。

グランビルの基準を1時間足の移動平均線(青)ではなく、4時間足相当の移動平均線(赤)に切り替えます。

するとどうでしょうか?

上図の通りに移動平均線を上抜いた後には上昇、下抜いた後には下落と騙しには遭いづらくなります。

※青の下抜き後も小さく値動きを見ると、たしかに上昇していく箇所もありますが、概ねの方向は下落してます。なので、こういうところからも上位足の方向に沿ったトレードは負けにくいのがわかりますね。下げたときに売り、上がるときは買わないという選択肢です。

昨日4時間足移動平均線を上抜いていきましたので、この後は買い目線です。
この後、どうチャートが動いていくかはご自身でお確かめください。

※(注意)今回のユーロドルでは、上位足である4時間足のグランビルに騙しは生じませんでしたが、それでも、相場により騙しも当然発生いたします。

その際は、日足の移動平均線で同様に、移動平均線での押し、戻しをご確認ください。

結局こういうところでも上位足の相場環境が下位足に影響を及ぼすことがわかりますね。

あと、移動平均線を2本表示させたことで言える重要なことをお伝えします。

2本の移動平均線が絡むところではトレードしない

上と同じユーロドルの1時間足チャートですが、2本の移動平均線が絡んだところを囲んでみました。

2本の移動平均線が絡んだところは概ね値動き荒れてませんか?

特に緑で囲んだ箇所は酷いですね…。
エントリーすれば損切りの嵐。狩られまくられます…。

青と黄は、ローソク足で明らかに安値切り上げしているので、そこまで荒れてませんが、上下せめぎ合って、スクイーズ(塊)になってます。

その理由は簡単です。

さきほども移動平均線がその時間足の方向を表していると伝えたとおり、移動平均線が絡んだところは、1時間足のトレーダーと、4時間足のトレーダーの思惑が重なるからです。
前述した、買い方と売り方の綱引きをしているところなのです。

そして綱引きの勝負が終わった瞬間に、勝った方に一方的に動いています。
つまりトレンド転換したということですね。

綱引き勝負を高み見物して、勝った方に乗れば良いわけですね。
私の師匠であるトレードの達人が「トレードは後出しジャンケンだ」と言いますが、正しくそういうことです。

なので、2つの時間足の移動平均線が絡むところはトレンド転換部分に辺り、トレードは控えることが肝心ですし、その後にトレードチャンスが待ってますので、チェックは怠らないということですね。

先週(11/29-12/3)のチャートの振り返りとエントリーすべきポイントのチェック

いつもは、その週の土日にルーティンとして、1週間のチャートの振り返りとエントリーすべきポイントのチェックを行ってますが、今週は少し遅くなりました。

先週は雇用統計もあり、ノートレードでした。

基本的に4時間足トレンド転換の初押し、初戻しを狙うトレードでチャンス自体が少ないのと、仕事が忙しくてエントリーチャンスを逃してしまったり、上位足の支え、押さえをそのときは見つけられなかったりしてエントリーできませんでした。

そういう週ってメンタル的にもルーティン作業が疎かになりがちです。
とそういうことを言っていてはトレードで勝てませんが…。

では、ドル円から振り返ります。

まとめ

今回からブログの書き方少し変えました。

ここ数回の記事は、チャートとトレードの振り返りを中心にして書いてましたが、毎回の記事に何かしらテクニカルのことも書いていることもあり、タイトルもテクニカルをテーマにして、最初にガッツリ書いております。

ブログを書くからには、多くの方に読んでいただきたいので、単にチャートとトレードの振り返りというタイトルより、興味が持てるタイトルと、記事にした方が見に来てくださいますからね。

ちなみに、今回取り上げた「グランビルの待ちかた」は普段使ってませんが、以前にチャートを見ていて気付いた方法であり、実際にエントリーの手法として用いていたもので、改めて見ると使える方法なので、この視点からでもこれからチャートを見ていきたいと思います。

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