マルチタイムフレーム分析の鍵は、どの波を獲りに行くかを決めること

今週のチャート振り返り

FXの初心者が、挫折する原因の一つがマルチタイムフレーム分析だと思います。

この複数の時間足を相場環境認識に用いて、下位足であるトレード足でエントリーするという言葉で書いても複雑なことをまだチャートを見ることにも慣れていない方が円滑に理解するのは困難ですし、実際に、今でも上位足の方向と、逆になっている相場では、どうしたら良いと考えるときもあります。

マルチタイムフレーム分析の鍵について、解説いたします

その後、2021/12/6-10の1週間の6通貨ペアのチャートの振り返りとエントリーすべきところのチェックを行います。

1週間のチャートの簡単な過去検証と思っていただいて結構です。
参考にしてみてください。

まず、どの時間足のどの波を獲りに行くのかを決める

冒頭にも書きましたが、マルチタイムフレーム分析は、最初の間、かなり厄介です。

私は最初、日足トレーダーで、日足のチャート以外ほぼ見たことが無かったです。
それでも、ドル円が最高値をつけた時期で、ひたすら円安が続くラッキーな相場で資金を半年で5倍にしました。

そのような簡単な一方通行の相場であれば、上位足を見なくても勝てることもありますが、普段はほぼ、そういう相場には出会いません。

上位足の相場環境から落とし込んでトレード足である下位足で形になれば、エントリーするというマルチタイムフレーム分析が出来なければ、FXで勝ち続けることは出来ません。

私も日足トレーダーから1時間足、そして15分足とトレード足を下位足に落としていた結果、最初の頃は、それぞれの時間足の関係性が全くわからず15分足トレードのつもりで4時間足の安値割れでエントリーしたりと、リスクリワードの合わないトレードをして資金を溶かしてました(泣)。

昔話をして、前置きが長くなりましたが、結局のところ、マルチタイムフレーム分析に必要なのは、どの時間足のどの波を獲りに行くかを最初に決めることなのです。

今日のユーロドルなんてその面白い例題になるのですが、今朝早朝のFOMCの結果により

  • 上昇トレンドであった4時間足が押し安値を割り、下降トレンドへ転換
  • 下降トレンドであった1時間足は戻り高値を超え、上昇トレンドへ転換

がほぼ同時に起こっています。

じゃあ、買いか売りのどちらを選択するのかというのは、1時間足の上昇についていくのか、それとも4時間足の下落についていくのかというどの時間足のどの波を獲りに行くのかということになりませんか?

1時間足の上昇を獲りに行くのであれば、4時間足の下降トレンドがリスク要因であり
4時間足の下落を獲りに行くのであれば、1時間足の上昇トレンドがリスク要因であります。
(他にもリスク要因はありますが、ここでは話を単純化するためにこうしています)

どの時間足の波を獲りに行くのかで、当然どこまでが目標で、何がリスクであるかが決まりますし、また1時間足の3波目を獲りに行きたいのか、4時間足の5波目を獲りに行きますなど、どの波を獲りに行くのかという課題もあります。

私の場合はトレンド転換の波を1波目とカウントするので、現時点でのユーロドルは1時間足では買いの3波目、4時間足では売りの2波目のカウントとなります。

そう考えると現在買いが優勢なのは納得ですし、これが一旦下落に転ずると、1時間足では買いの4波目であり、4時間足では3波目となる可能性があります。

この時点で頭がウニ状態になりそうですが(笑)実際そのくらい難しい場面でもあります。

であれば、見送りノートレードというのも正解です。

こういう風にまず、獲りたい時間足とどの波を獲りに行くのかを明確に決めておき、上位足との関係性でトレンドに沿って伸びやすいところなのか、はたまたトレンドに逆らって伸びにくいリスクのあるところなのかを見極めて、エントリーするにしてもここは伸ばすのか、サクッと短時間でトレードを済ませるのか、またノートレードで待つのかを決めていくのが、マルチタイムフレーム分析であり、相場環境認識であります。

その獲りたい波有りきなのですが、では、その波をどう把握するのか、どうカウントするのかに便利で実践に使える方法をこの後お伝えします。

ダウカウント、エリオットの波の把握に移動平均線が役立ちます

マルチタイムフレーム分析であり、相場環境認識には、各時間足のトレンドの把握、エリオットの波の把握が不可欠なのですが、これも難しくないですか…。

そのときにお役立ていただきたいのが「移動平均線」です。

移動平均線って、どうお使いですか?

まさか、デッドクロスや、ゴールデンクロスでエントリーってことされてないですよね?

移動平均線って言葉の通り、過去の値動きを期間を決めて、その値動きの平均を取ったものであり、相場の方向や勢いを現します。

「過去」と書きましたが、ここ本当に大事で、今の値動きではないのです。

なので、移動平均線って、今の値動きより、タイムラグがあります。

だから、デッドクロスやゴールデンクロスは、ベストのエントリータイミングより遅くなるので、有用では有りません。お気をつけください。

話は少しずれましたが、移動平均線は、方向や勢いを示しますので、その方向に沿ってトレードしたり、勢いが無くなれば、決済という風にも使えます。

そして、移動平均線を波と捉えて、移動平均線レベルでダウのカウントやエリオットの波のカウントをすることで、普遍性を持たせ、トレードの再現性を高めようということです。

毎回のダウカウントやエリオットの波のカウントが振れると、トレード自体も振れます。
なので、一つの基準が必要になります。
移動平均線をその基準に用いることで、トレードに普遍性と再現性を持たせまることができるのです。

さて、実際のチャートを用いて、解説していきましょう。

移動平均線が波打っているところを赤丸で囲み、その波が作っている高安値でダウをカウントしています。

こうすることによって、普段迷ってしまいがちになる、ダウカウントに移動平均線の波レベルという一定の基準を設けてます。

ご理解いただけたでしょうか?

これが正解のダウカウントでは無いかもしれませんが、自分の中ではダウカウントはぶれなくなってきますし、後述しますが、この移動平均線での波レベルのダウカウントは、上位足で一定の法則を持つことになるのです。

移動平均線を使ってトレードに普遍性と再現性をもたせる

本日朝の時点でのドル円の4時間足チャート(上)、と1時間足チャート(下)です。

わかりやすく、1時間足チャートに移動平均線(20SMA=青)レベルのダウを表記して、4時間足チャートにもローソク足レベルダウを書き込みました。

いかがでしょうか?

1時間足の移動平均線の波レベルでカウントしたダウは、一つ上の時間足である4時間足のローソク足でのダウと同じになってませんか?

移動平均線の波レベルでのダウカウントは一つ上の時間足のローソク足レベルのダウに相当するのです。

この時間足の基準は、1分足→5分足→15分足→1時間足→4時間足→日足→週足→月足という順番になります。

では、次は、移動平均線の波レベルでエリオットをカウントして見ましょう。

こちらは先程のドル円、1時間足チャート、移動平均線レベルの波でダウカウントするということは、前述の通り、一つ上の時間足、つまり4時間足のローソク足レベルのダウカウントとなりますので、戻り高値は4時間足相当の戻り高値となります。

私の場合は、押し安値を割る、戻り高値を超える値動きが、エリオットの第1波とカウントしますので、その後の上昇していく移動平均線が第1波、その後、移動平均線が下降していきますが、ここが第2波、そしてその後の移動平均線の上昇が第3波とカウントしていきます。

こうすると、エリオットのカウントも基準ができますよね。

(このドル円チャートは、第3波がかなり短く、あまり良い例ではありませんが、あくまで見方をお教えしているものとしてご理解ください)

こうやって、移動平均線でカウントすると、基準ができるメリットもあるのですが、もう一つのメリットが、一つ上の時間足の値動きも把握できるということです。

通常、マルチタイムフレーム分析をしようとするなら各時間足のチャートを切り替えて確認しないといけませんが、一つの時間足チャートで2つの時間足の値動きを見ることができれば便利ですよね。

トレンドフォローする上でも、相場環境認識でも、上位足の値動きを知ることがメインなので、常に一つ上の値動きが見えるというのは、ミスも少なくなるのです。

あと、もう一つ、面白いことをお教えしましょう。

移動平均線での安値切り上げ、高値切り下げが、一つ上の移動平均線の方向を変える

先程のドル円の4時間足チャート(上)と1時間足チャート(下)です。

1時間足チャートでの青で表示させている1時間足移動平均線レベルで安値切り上げしているところは、その一つ上の4時間足移動平均線が下方向からギュンと上昇しています。

そして、4時間足チャートに1時間足チャートで記入した安値、高値にダウカウントのラインを入れましたが、そこも当然、4時間足でもはっきりと安値切り上げ、高値切り上げが確認出来、4時間足移動平均線も下から上に方向を変えています。

移動平均線は、過去の値動きの平均をラインで表示させたものなので、当然、ローソク足が安値切り上げすれば、移動平均線も上向いていきます。

移動平均線は、多くのトレーダーも表示させているものであり、それだけ、これを頼りにトレードしている方も多いです。実際、移動平均線がだだ下げしているところで、少し上昇しても、移動平均線に抑えられ、下げていくことは長年トレードしている方なら見慣れた光景であるはず。

ただ、移動平均線はあくまで過去の値動きの集合体、未来の移動平均線の方向を決めるのは今の値動きなので、この高値切り下げや安値切り上げをチェックすると、未来の値動きもある程度読めることになります。

このことを併せて考えると、移動平均線の波レベルでのダウカウントは、一つ上のローソク足のダウというだけでなく、移動平均線の方向、つまり相場の方向も変えていくということなので、そのチェックをするのは、相場環境認識や実際のエントリーにかなり役立つということなのです。

何度も書きますが、ダウカウントであったり、エリオットのカウントは、長年チャートを見ていても迷い易いもの、カウントの基準を決めることで、カウントも振れない、つまりトレードも振れなくなるのは、相当なメリットです。ご参考に。

12/6-12/10のトレードとエントリーすべきポイントのチェック

さて、ここからは1週間の私のトレードと、監視している6ペア(ドル円・ポンドドル・ユーロドル・オージードル・ドルカナダ・ゴールド)のエントリーすべきポイントのチェックを行います。

冒頭にも書いた通り、1週間のチャートを使って簡単に過去検証していることと同じです。ご参考にしてください。

この週のトレードはゴールドとユーロドルの各1回のみ。

最近、トレード回数があまりにも少ないと感じたので、ボラティリティーの大きなゴールドで、通常の4時間足でなく、1時間足に沿ったトレードをテスト的に行ってます。

最後に

トレード回数が少ないと書きましたが、次回のブログは、トレード回数の増やし方を解説します。お楽しみに。

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