私は多分に漏れずサラリーマンをやりながらトレードしている兼業トレーダーです。
兼業トレーダーさんによくあるお悩みとして「チャートを見る時間が限られる」です。
最近でこそ、リモートワークを採用している会社にお勤めの場合は、フリーでチャートを見ることもできますでしょうが、とはいえ、そういう方でも四六時中チャート見ていたら仕事は捗りません。
デスクでスマホ開いてチャートなんて絶対に見れないという方も多いでしょう。
その場合の対策として帰宅してNY時間で、トレードしていますというのをよく聞きます。
でも、それではチャンスを逃すことも多いでしょうし、敢えて難しいところでもエントリーしないとトレードできなくなります。
そこで、あまりチャートを見なくても逆指値注文を事前に入れることでエントリーが出来、逆行しづらい、そして伸びやすいというエントリーポイントを解説します。
そんな都合の良いポイントあるのでしょうか?とお思いかもしれませんが、チャートの原則に沿った根拠のあるポイントです。
では、ここから解説していきます。
収縮から拡散+抑え、支えを背にトレードは負けにくい
天才トレーダー、ラリー・ウィリアムズが、過去のトレーダー世界一を決めるコンテストで前人未到の成績で優勝したときのエントリーポイントとして、今でも有名なものが「収縮から拡散」するところです。
勝っているトレーダーさんは必ず意識しているポイントだと思うのですが、直近のオージードルチャートを使って、収縮から拡散というのがどのくらい効くものなのか示していきます。
上が4時間足チャート、下が1時間足チャートで、ダウとか相場の方向とか全く無視して、収縮しているところは□で囲み、その後伸びている(拡散している)ところは◯で囲みました。
伸び具合はそれぞれあるとして、収縮⇒拡散⇒収縮⇒拡散…と繰り返されているのがおわかりでしょうか?
チャートは収縮、拡散の繰り返しで出来ています。
なぜ収縮が起こるのか、それは買い手と売り手の量がほぼ同じで拮抗しているからであり、相場参加者全員迷っている、つまり方向感の無いところになります。
別の見方をするなら、例えば上のオージードルならば、4時間足を見るとほぼ、上方向というのはわかりますよね。なので、1時間足で出来た収縮は、いい感じで押し目となっているのがおわかりでしょうか?
1時間足、つまり下位足で見れば、方向感の無い相場が迷っていると見えるポイントでも上位足で俯瞰してみると、そこは絶好の押し目や戻り目になっているということです。
では、この収縮という買い手と売り手との決着が付くところで待ち構えていれば、美味しいトレードできるのではないのでしょうか?
では、この収縮のところをもう少し詳しく見ていきます。
今、ガツガツと伸びているドル円チャートですが、この収縮と拡散のメチャクチャわかりやすいサンプルです。
上が4時間足チャートですが、左側で、長らくほぼ1ヶ月高値、安値が揃うレンジが続いて、その高値を超えた途端爆伸び。
その後も、収縮した後、拡散しています。
なぜ、こんなに上昇したのでしょうか?
さきほど、買い手と売り手の膠着状態が決着したと書きましたが、もっと具体的に言うと、買い手の損切り注文はこの収縮(レンジ)の安値の下に集まり、売り手の損切り注文は、高値の上に集まります。
1ヶ月も続くレンジ相場の上にはそれだけ売り手の損切り注文が溜まっていたので、損切りにかかるとそれは買い注文ですから、当然上昇していく。
その上昇に更に新規の買い注文が入って、加速していく…そういう図式です。
また、収縮しているので、損切り幅を小さくできるという利点もあります。
更に、上記のドル円チャートでもそうなのですが、収縮した高値、安値は、過去の高値、安値に抑えられるケースがほとんどであり、反転しづらい強力な節目を背にしてトレードができる場所でもあります。
そして、兼業トレーダーとしての最大の利点は、収縮した高値の上、安値の下に注文をいれればいいので、逆指値注文を入れやすいことです。
上のドル円チャート、1日近く収縮が続いています。
まさか、1日中、どの時間もチャートを見れないということはありませんよね。
今回は極端な例ですが、1時間足で収縮と確認できるには最低でもローソク足が5,6本、つまり5.6時間は、逆指値注文を入れる時間があるということです。
収縮(ボックス)の高値超え、安値割れエントリーは、兼業トレーダーにうってつけのエントリーポイントなのです。
- チャートは収縮から拡散の繰り返し
- 収縮(ボックス)は上位足から見れば絶好の押し目、戻り目
- 収縮(ボックス)の高値、安値には損切り注文が溜まっているので、損切り注文を巻き込んで伸びやすい
- 収縮しているので、損切り幅が小さい
- 収縮(ボックス)の高値、安値はレジサポライン(節目)になりやすく、反転しづらい=負けにくい
- 収縮(ボックス)の高値上、安値下に注文を入れるので逆指値注文が入れやすい
兼業トレーダーは、取り入れて欲しい、いえ必須のエントリーポイントなのです。
2022年3月21日-25日 ドル円チャート 振り返り
監視5ペア(ドル円・ポンドドル・ユーロドル・オージードル・ドルカナダ)の1週間のチャートを振り返って、獲るべきところがあったかどうかの過去検証を毎週行っております。
そこで、今週は、冒頭でご紹介した「収縮(ボックス)」しているところから、どう穫れるのかを検証していきます。
ここからも重要なことを書いていくので最後までお読みください。
冒頭でも書きましたが、ドル円どこまで行くんでしょうねえ。暴騰しております。
ドルと円の金利差もあるのでしょうけど、トレーダーからすれば、上がるからついていっているだけなのでしょうけど。
4時間足では、レンジ(別の言い方をすれば収縮)の高値超えでの押し目待ちの週でした。
ここ最近のドル円は非常にキレイな収縮から拡散のチャートになってます。
①と③は支え有りのボックス高値超え、②は支えが無くてのボックス高値超えです。
1時間足チャートの青のラインは、20期間の移動平均線なのですが、①と③は水平で、②は上昇途中ですよね?
見るとお分かりの通り、①と③は伸びて、②はあまり伸びません。
なぜ、こうなるかわかりますか?
これは①と③は収縮していて、②は完全な収縮では無いからです。
では、何が収縮で、収縮でないか?がわかりにくいので、判別のポイントを書きます。
1時間足の20期間の移動平均線が水平になっていれば、その部分は収縮です。
収縮と拡散を示すインジゲーターとして「ボリンジャーバンド」がありますが、ボリンジャーバンドの中心線って、ご存知の通り、20期間の移動平均線です。
確認いただければわかりますが、移動平均線が水平になっているところはボリンジャーバンドも収縮しています。
別にボリンジャーバンドを入れなくても収縮と拡散はわかりますという余談でした。
2022年3月21日-25日 ポンドドル チャート振り返り
今週のポンドドルは、週の前半が4時間足で高値超えで押し目待ち、週中に安値を割って戻り待ちという相場でした。
収縮と拡散というところでは、上位足の方向を考えると入れなかったですね。
1時間足で青く囲った収縮のところは、1時間足でも明確な安値を割ってませんが、大きく下げて売り目線になっているので、その後収縮の安値割れから下げているのだと思うのですが、トレンドフォローという大原則からも、抑えも無いので正直売りにくいのではと思います。
それ以外のところは、仕事しながら入れるポイントないですよね。荒れ荒れでチャート汚いです。
初心者の間はこういうところ、入りまくって損切りの嵐になるんですが、こう見ても収縮しているところは、負けにくいんですよね。
うまいトレーダーさん(決して私ではないですよ)がよく言うのが、「キレイなチャートでトレードしよう」です。
キレイなチャートって何?、収縮している箇所が多くて、水平線が引きやすいチャートです。
上のドル円のチャート明らかにポンドドルより、水平線ひきやすいじゃないですか?
収縮を意識すると、トレードするペアも選べるというわけです。
2022年3月21日-25日 ユーロドル チャート振り返り
今週のユーロドルは、4時間足で三尊を形成、上昇トレンドラインも割り込み、安値も切り下げたので売り優勢、戻り待ちでした。
収縮と拡散で見ると、2箇所エントリーできますね。
①と②も過去の安値で抑えられボックスを形成、安値割れから下げてます。
①は、リアルでも見ていたのですが、このチャートでのトレンドラインでない、誤ったトレンドラインを引いてしまい、まだ支えられていると思い、スルーしてしまいました…。
②はその反省もあり、実際にエントリーしています。トレードの詳細は一番最後のコーナーで解説します。
②は、さきほどのドル円でも書いている通り、1時間足の移動平均線がさげている途中であまり伸びないとわかっていましたが、チャートを見れる環境に居たのでエントリーしました。
2022年3月21日-25日 オージードル チャート振り返り
今週のオージードルは、4時間足のレンジ(収縮)からの高値超えでの押し目待ち。買い目線でした。
冒頭にもオージードルチャートご覧いただいてますので、繰り返しになりますが、典型的な収縮⇒拡散のチャート。
①②③ともボックスの高値超えからエントリーできてますね。
②は、1時間足の移動平均線が上を向いているので、あまり伸びてませんね。
③は違う要因、つまり常に上昇していて、上昇のエネルギーが減っているところからだと思います。
上昇幅が減りつつ有るところでは、無理してついていくところではありません。
2022年3月21日-25日 ドルカナダ チャート振り返り
ドルカナダは継続して安値切り下げて、完全売り目線の相場でした。
このドルカナダもきっちりボックスになって、それも層になって積み重なってます。
キレイに水平線が引けるチャートですよね。
ただし、かなり下げ続けているので、取りづらい相場です。
①②とも過去の高値に抑えられ、ボックス安値割れから下げました。
トレード反省会
実際ユーロドルをどうトレードしたかを解説します。
過去の安値で抑えもあって、15分足でもはっきりわかるボックスが出来、更にほんの少し高値をヒゲで超えているんですね。
なので、その安値は確実に15分足トレーダーが、損切りをいれているところなので、売りエントリー。
ただ、前述の通り、1時間足の移動平均線が下向きの箇所でもあり、1時間足でのトレードではなく15分足レベルでのトレードなので、伸ばせることろでは無いと自覚。
15分足の戻り高値超えで決済しました。
話は変わりますが、ドル円は今、10数年前に最初にFXをやったときと同じくらいの円安相場。
当時はキャリー・トレードと言って、ドルと円の金利差も今よりも大きく、ドル円を買っておけばスワップでもお金が入ってくるのも相まってFXブーム。日本で最初のブームだったんではないのでしょうか?
あのときは日足トレーダーで、増し玉しながら数ヶ月で、資金が5倍になりました。
ダウくらいしかわからず、相場環境の良さだけで勝っただけなのですが、今はこういう相場ついていくのが怖いです。
ただついていけば、いつどこでハシゴを外されるかわからない恐怖がありますからね。
なので、基本こういう相場は、苦手なので、正直、全然この上昇獲れてません。
押してから、押してから…というのが身に付いてしまっているんですが、さきほども書いたとおり、収縮は上位足から見れば「良い押し目」なんですよ。
そのことを自分に言い聞かせるためにもこの記事を書いた理由の一つです。
また、仕事が忙しかったり、深夜だったりでトレード回数が少ないことを是正するためにも、収縮⇒拡散パターンでのトレードを心がけようと思ったこともこの記事を書く動機にもなりました。
実際のトレード報告も増やしていって、ご覧になられる方の参考になるブログにしていきたいです。
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