みなさんはチャートを見て、まず何をチェックするのでしょうか?
チャートを見るときにまずやるのは環境認識足である4時間足で高値切り上げ、安値切り上げがあるのかをチェックします。
同じく1時間足でも同様にチェックします。
なぜ、高値切り上げ、安値切り下げをチェックするのか?を改めて深掘りします。
高値切り上げ、安値切り上げに注目している理由
私が、各時間足チャートの高値切り上げ、安値切り下げを確認するのは、チャートの原則と言ってもいい「ダウ理論」に基づいて見ているからです。
ダウ理論の中でいくつかの法則がありますが、その中で「トレンドは明確な転換サインが出るまで続く」があります。
下降ダウが上昇ダウへ転換したと言えるのは、高値切り上げ安値切り上げが確定してからであり、この高値切り上げ、安値切り上げが継続する限り、上昇ダウは継続します。
高値の切り上げが継続する限り、安値が切り上がる可能性は高いと言えます。
だから、買いエントリーを考えるときは、上位足で高値が切り上がっていることが肝要です。
相場参加者が、その上位足の安値切り上げのタイミングを待っているからです。
だって、誰もが上昇相場の中で一番安いところからエントリーしたいのですから。
上昇ダウの中の一番安いところ=押し目、つまり下位足(トレード足)が上昇ダウへ転換するタイミングのことになります。
相場参加者が一番エントリーしたいところ、つまり資金が入るところがダウ理論に沿って考えれば、自ずと見えてきます。
だから、高値の更新、安値の更新には、一番着目しております。
しかし、いつまでもダウは継続しません。
その上昇トレンドの中で高値の更新が止まれば、上昇ダウが崩れたと判断されます。
前回の高値と同値で止まるとダブルトップ、前回の高値より、安い価格で高値が形成されれば、高値切り下げですよね?
みなさんも、上記のチャートパターンが出れば売りたくなりませんか?
普段ダウ理論を意識しなくても、実は、ダウ理論通りにトレードしているものなのです。
ただし、ダブルトップは、安値を切り下げ無い限り、上昇トレンドの継続の可能性があるので、エントリーは難しくなります。上位足の節目で抑えられている、下降トレンドラインに抑えられているなどの別の根拠が必要です。
高値切り下げの場合は、安値を割れば、下降ダウに転換するので、一気に売り目線へ変わります。
高値切り下げの方でのエントリーの方が難易度が低いです。
インジケーターもダウ理論が元になっている
こういう話を読んでも、あまりピンと来ない人も居るかも知れません。
そういう人って、インジケーターを重視してトレードされているのだと思います。
You Tubeなどを見ていても、MACDだとかRSIだとか、言っている人多いですもんね。
例えばMACDは御存知の通り、移動平均線のゴールデンクロス、デッドクロスを可視化しているものですが、移動平均線も、ダウ理論が元になっているのです。
移動平均線とは、ある一定の期間の価格の動きを平均化したものです。
上向きの移動平均線の場合、移動平均線をローソク足が下抜き、一旦上昇(戻した後)下抜いた際に出来た安値を割れば、移動平均線は下向きへ方向転換をしていきます。
これって移動平均線に絡んだローソク足が高値切り下げ、安値切り下げしている、つまり下降ダウへ転換することで起こります。
結局は移動平均線は価格の値動きの後追いをしているに過ぎません。
だから、ゴールデンクロス、デッドクロスだけを根拠にトレードしても勝ち続けられないのです。
当然、MACDも同様で、騙しが起こるのも当たり前ですよね。
過去の賢者達が、ダウ理論を可視化して使いやすくするためにインジケーターを編み出したわけです。
なので、インジケーターを使うにも基礎となるダウ理論は抑えておくべき必要があるのです。
さて、ここからは当ブログおなじみのチャートの1週間の振り返りです。
2022/06/27-07/01 チャート振り返り
ここで言うチャート振り返りとは、簡単に言うと過去検証。
チャートを振り返って、自分のトレード手法を用いてどこを取るべきなのかを検証するものです。
今回のブログでは都合により、2週間分をまとめて行います。
まずは2022年6月最終週である6月27日から翌月7月1日までのチャートを振り返ってまいります。
まずはドル円から。
この週のドル円は前半は買い目線、後半は売り目線へ変更となりました。
①は過去の高値の支えがあり、更にボックス高値超え、②は過去の安値に抑えられ、下降トレンドラインにも抑えられ、ボックス安値割れから。
違う言い方をすると、①は4時間足の高値超えの初押し、②は4時間足の安値割れの初戻し。
上位足のトレンド(ダウ)転換の初押し、初戻しはやはり伸びますね。
エリオットの第3波目にあたるからですね。
この週のポンドドルは、レンジが続いた後に安値を切り下げて売り目線へ。
レンジからの下げの場面ですが、1時間足チャートを見ると、一旦高値に対応した安値(押し安値)を割った後三尊右肩安値割れから下落で狙いやすい売りの形。
その後4時間足の安値も切り下げて売り目線へ。
①は過去の安値に抑えられボックス安値割れで、但しあまり伸びず。
②はグランビルとボックス安値割れから売れる形に。
3つ目のペアはユーロドル。この週はトリプルトップで抑えられ、安値切り下げから売り目線へ。
①過去の安値に抑えられて、ボックス安値割れから売れる形に。
この週のオージードルは、4時間足で下降トレンドライン内にローソク足もあり、安値切り下げで売り目線。
①②とも過去の安値に抑えられ、ボックス安値割れからエントリーできます。
過去の安値の抑え、高値の支えはエントリーの根拠として欲しい。逆行しないと言える絶対的損切りラインなので、安心してトレードすることができます。
それは多くの市場参加者も同じ気持ちなので、エントリー、すなわち資金の流入も多く値は動きます。
先週に安値切り下げし下降トレンドラインの中にローソク足があり、売り目線。
途中、チャネルラインで反発して上昇、高値切り上げして買い目線へ転向も、まだ下降トレンドライン内にある、微妙な局面。
①は過去の安値に抑えられ、ボックス安値割れからエントリー可能。②は、4時間足高値切り上げ後の初押し、ボックス高値超えからのエントリーができます。
2022/07/04-08 チャート振り返り
ここからは次の週である2022年7月4日ー8日の週のチャートの振り返りとなります。
まずはドル円から。
この週は4時間足でレンジ、最後にレンジ高値を超えて、来週は本格的に買えるか?という流れ。
1週間を振り返っても、上位足の方向に沿ってトレードで特筆すべきところは無いのですが、実際にトレードを2回しておりまして、最後にトレード解説を行います。
振り返って客観的に見ると1回目のトレードは、まあ良いとして、前回高値をしっかり超えないままに、エントリーした2回目は良くないトレードですね。
ガツンと高値を超えるからこそ、それまで売っていた連中が諦めるわけなので、少しだけ高値を超えるというのは、上位足で見るとダブルトップで止められているように見られても仕方ないのです。
実際下の1時間足チャートではヒゲで高値を超えていても、上の4時間足では高値揃っているようにしか見えないのです。
ポンドドルは前週同様、売り目線で推移。週途中に、4時間足加速ラインのチャネルに到達し反発から上昇、高値を超え押し目待ちへ変化という週。
①は三尊からの下げ、下降トレンドラインにも抑えられ、グランビルも効いているという下落です。
①の前に高値を超えたから買い目線で見てしまいがちですが、4時間足では下げ下げの局面。いい感じの戻りにしか過ぎないんですよね。
②は4時間足で高値切り上げした後なのですが、トレンドラインに抑えられ下落、ボックスの安値も割っていますので、充分売れる根拠があります。
ユーロドルも先週から引き続き安値切り下げ継続で、売り目線。下降トレンドラインのチャネルにきれいに抑えられ更に下落が加速しています。
そのような中、1時間足を見ると階層ができて下げてます。
①はボックスがおよそ1日半続いた後に下落。ボックスが継続すればするほど、その後の値動きは大きくなります。
それは、ボックスの高安値に損切り注文が溜まるから。値動きを加速させるロケットが数多く並んでいるイメージですかね…。
②から④は前述のきれいに階層ができて、下げてます。その階層ですが、1時間足の20期間移動平均線(青)がローソク足にタッチして水平になってから下げていっています。
インジケーターの話を冒頭にしましたが、収縮拡散を見るのに一番著名なインジケーターであるボリンジャーバンドも、軸となるのは、20期間移動平均線です。
要するに20期間移動平均線が水平になるところは、収縮しているということになりますね。
収縮から拡散でチャートが動いている証拠です。
他のドルストレートのペア同様に、4時間足の下降トレンドラインが効いていて、売り目線継続です。
①はそのトレンドラインの抑えと、ボックスの安値割れからエントリー可。但し損切り大きくなりますね。そこをどう捉えるか?
②はカウンタートレンドライン割れからのエントリーですが、実際エントリーしていたらトントンで逃げるのが精一杯かも。
③も再び、トレンドラインの抑えとボックス安値割れから。
明確にトレンドが出ているときは、なんだかんだ言ってトレードは楽になりますね。但し、どこまで追っかけるかがポイント。このチャートではチャネルまでしっかり到達していますが、いつまでもそんな値動きはしてくれませんから、見極めは肝心です。
冒頭にも書いた、安値切り下げが継続しているからこそ、高値も切り下げて、売れる訳なので、その切り下げ具合が減っていたり、下げなくなれば、売るのは危険です。
チャートは得てしてどこまで下げるか、上げるか試しに行きますからね。そして何回か止まれば(それがダブルボトム、トリプルボトム、ダブルトップ、トリプルトップ)ここで上昇、下落はお仕舞と反転していきます。
最後にドルカナダ、この週のドルカナダは、下げきらずにダブルボトムから一気の上昇して高値切り上げ押し目待ちとなるも、ボックスを形成してその後下落して、売り目線へという忙しい相場。
①は過去の安値に抑えられボックス安値割れからのエントリー。
どうしても上位足からは買い勢力、下位足は安値割っているので売りと、売り買い交錯してこの①の後の値動きも汚い…。
良いトレードをするには、しっかり収縮してボックス形成したところからエントリーしたいもの。
ボックスというのは、売り買いが迷っているからこそできるので、いずれかに決着するとその方向に一気に動きやすいのです。迷っている間は手を出さないということですね。
トレード反省会
この2週間でトレードしているのはドル円の2回だけ。
その日のドル円のトレードシナリオです。
買うのはトレンドライン超えからと書いているのですが…
下降トレンドライン内で買いエントリーしちゃってます(笑)。
結果はご覧の通りに、トレンドラインに抑えられ下げてきたので、微損で撤退。ダメダメトレードですね。
このチャート見れば、先程のエントリー、チキン決済しなければどうにか利確で逃げれてます。
15分足でトリプルボトム、下降トレンドラインも上抜いたので、就寝前に高値超えでエントリーしましたが、勢いも無く建値で逃げたというところ。
ドル円の振り返りのところにも書きましたが、しっかり高値を超えていないと、相場参加者は上昇勢い無いし、止まったと見てしまうのでついてこないんですよね。
こういうのは細かいところなのですが、注意してエントリーすると勝率にもリスクリワードも
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