かなり前のTwitterにこういうときはレンジ相場になりやすい、その理由をブログで書きますと予告しながら、なかなか書けてなかったので、今回の記事のテーマは、相場の価格が動く理由です。
そのTwitterのつぶやきはこちら。
価格は他人の損切りで動く
その答えは、押し安値、戻り高値にあります。
私は、FXを学んできた上で画期的だったのは、押し安値、戻り高値という概念でした。
押し安値というのは、簡単に言うと、上昇トレンドが形成されたときに、最高値に対応する安値のことであり、戻り高値は逆に下降トレンドが形成されたときに最安値に対応する高値のこと。
もっとわかりやすく言うと、押し安値は、上昇トレンドで買いポジを持っているトレーダーが損切りを置くポイントであり、戻り高値は下降トレンドで売りポジを持っているトレーダーが損切りを置くポイント。
当然、上昇トレンドで買いポジションを持っていて、押し安値を割らずに、ダウが下降ダウへ転換した際は、ポジションを解消するトレーダーも居ますが、押し安値は、その上昇でポジションを取った全トレーダーがポジションを解消するであろう安値のことであります。
※当ブログでは、通常の「ダウ」と押し安値、戻り高値に関わる方向は「トレンド」と表現します。ご了承ください。
なので、押し安値を割った場合、その時間足のトレーダーは、買いポジションを持つ理由がなくなるので、相場は売り目線へ移行し、できるだけ高いところから売ろうとタイミングを待ちます。
逆に戻り高値を超えた場合は、その時間足のトレーダーは売りポジションを持つ理由がなくなり買い目線へ移行し、できるだけ安いところから買おうと模索します。
損切りというのは、買ポジションの解消売り、売ポジションの解消買いと必ず注文が入る、つまり資金が動くところであります。
資金が入れば価格も動く。なので、押し安値、戻り高値というのは、トレードをする上で重要な、相場参加者が常に頭に入れている価格でもあります。
では、実際に、チャートを見ながら解説していきます。
こちらは先程のTwitterで紹介したポンドドルのその後のチャートですが、上が4時間足、下が1時間足です。
4時間足チャートの真ん中あたりに大陽線が2本連続でババンと出ました。
当然、誰が見ても、4時間足の押し安値は、その大陽線の高値に対応する安値であり、その大陽線が出た後下落しますが、売りポジションの損切りは4時間足の高値になります。
つまり、4時間足トレーダーの損切りの解消による注文、つまり資金流入は、この高安値を超えない限り起こりません。
4時間足トレーダーの新規の売り、買いも前述の通り、押し安値を割って、買いポジションの解消が起きたり、戻り高値を超えて売りポジションの解消が起きることで、相場の目線が上から下、下から上へ変わらない限り入りづらくなります。
4時間足トレーダーの注文が入らないので、相場を動かすのは、4時間足未満のトレード足の1時間足トレーダーが中心となります。資金量の絶対量が減るので、指標発表や高官発言などの、ファンダメンタルの変化によるものか、下位足トレーダーが大きな流れを作り出すかしないと相場は動かなくなります。
なので、大陽線、大陰線でドガンと動いた後は、レンジ相場になりやすいのです。
このように、相場が動かすのは押し安値、戻り高値が基準、つまり他人の損切り注文だということです。
各時間足の押し安値、戻り高値は必ず引いておく癖をつけておいてください。
この後は、このブログ恒例の1週間のチャートの振り返りになります。
2020/06/20-24 1週間のチャートの振り返り
毎回同じことを書いていますが、1週間のチャートの振り返りとは、簡単な過去検証。
どこを取れるかを確認することで、その後の取り逃しを防いだり、自分のトレード自身の矯正も行ってます。
私の場合はチャートの規則性である収縮から拡散でチャートが動くことを利用して、収縮部分(ボックス)に着目しています。
当然、その後チャートが動きやすいこともありますが、損切りを小さくできる、収縮(ボックス)近くには節目があることが多く、その節目を背にトレードすることで勝率も上がるなどのメリットが多いので、トレードに利用しています。
ボックス部分はチャートで四角く囲ってます。
では前置きはさておき、チャートの振り返りを行っていきます。
まず、ドル円から。
この週のドル円は、週前半は買い目線、後半は売り目線へ。
①のエントリーポイントなのですが、前日米国市場休日で、ほぼ値動き無く、ほぼ1日程度ボックスを形成していますが、当然、ボックスが続くということは、その高安値に損切り注文が溜まりやすく、一旦動き出すと、大きく動き出すことがほとんど。見逃さないように(と言って私自身はスルーしてしまってます)。
②は4時間足でダウが下へ転換して売り目線へ変わった後の初戻し狙い。過去の安値にも抑えられ、こちらもボックス安値から売れますね。
次はポンドドル。週を通して4時間足でレンジ相場。
レンジ相場になるということは、冒頭に書いたこともそうですが、実際に、節目に抑えられたり、支えられたりしても起こります。このポンドドルはわかりやすいですね。
正直レンジの高値、安値のどちらかを抜けてから勝負すれば良いのですが、これだけ大きな値幅のレンジなので、レンジの中の値動きを獲りにいかないのは勿体ない。
①はレンジになる手前で、大きく高値を超えた後の押し目狙い。
②、③の下げは、日足レベルの安値を大きく割り込んでいるので、大きな値動きとしては下。安値まで限定と理解して売ることは可能ですよね。
この週のユーロドルは日足の安値近くで反転上昇、高値を超えてきたので買い目線。
①②は、その中でのボックス高値超えでエントリー可。
リアルタイムでチャートを見ていたときは、週を通して買い目線と見ていましたが、高値で抑えられダブルトップとも見えるので、抵抗あれば売れる訳なので、③はボックスの安値割れから売ることは可能。
その後の実際のトレードは後ほど解説しますが、上昇の勢いが無いのは、やはり相場は売り目線だったと思えるのです。上昇すれば、上から叩かれるということですね。
オージードルは、4時間足で安値切り下げで戻り売り待ち、売り目線。
①はレンジの中の小さなボックスの安値割れから、②は、過去の安値に抑えられ、ボックス安値割れからエントリーはできてました。
最後にドルカナダ。
この週は、4時間足で大きく高値を切り上げて押し目待ち、週途中まで調整が続き、ほぼ全戻しというところまで下げましたが、①はボックスの高値超えからエントリー可能。
この下げているところでいきなり買えるのか?とも思われるでしょうが、ボックスつまり相場の収縮が起こるということは、売り買いが交錯して迷っている証拠。上下どちらかに動く前兆です。当然安値を割れば売り継続ですが、高値超えは買ってもOKなのです。
②は、ちょうど①で出来た安値とダブルボトムを形成、その高値超えからは充分買えます。
何度も書いてますが、節目など、抵抗があるところは相場が収縮します。それまでの売り勢力と、安値に支えられたから買おうという勢力がせめぎ合って、収縮が出来上がります。
相場が動くところを探すのは、収縮(ボックス)を探すことができれば自然と出来てしまうということですね。
トレード反省会
この週はトレードの振り返りのところでも紹介した通りにユーロドルのロングトレード6月24日に2回だけです。
その日にTwitterでユーロドルのトレードシナリオをUPしているので、紹介します。
そして、実際のトレードはこれ。まず一回目。
チャートにも書き込んでいる通り、本来エントリーしたかった箇所から少し遅い。移動平均線を見ても、しっかりグランビルになっているので、この時点で買い目線と見ているのであれば、それほど問題の無いところかと思います。
が、チャート途中でボックスが出来上がっているので、トレードの振り返りのところでも書いている通り、相場が上下迷っているので、この高値、安値には損切りが入っているということ。なので、この安値には、決済注文を入れておくべきでした。
これは15分足でも1時間足でも4時間足でも同じことです。チャートは、フラクタル構造になっていて上位足のチャートパターンが、細かく下位足を見ていっても、同じチャートパターンになっています。
結局、チャートの原則を頭に叩き込んでいれば、どの時間足でもどのペアでも使えます。
だった、人間がトレードしているだから、同じ理屈でチャートは動いていきますからね。
さきほどのトレードが損切りになったあと、再エントリー。ボックス高値超えでエントリー。
エントリー後大陽線をつけています。
また、どこかで詳しく書きたいのですが、チャートの値動きそのものが答えなんですよね。
だって、何かの偶発的なことでチャートは動きません。
実際に注文が入らない限り、チャートは動かないのです。当たり前なんですけど。
大陽線、大陰線が出ているのであれば、そこは大口の資金が入っている証拠。そこでエントリーできているということはプロと同じ視点で入れているという証拠なのです。
そういう意味で過去検証は、トレード力をつける一番の近道ですが、単に動いているところを屁理屈つけて獲りに行くのは違うんですけどね。
自分で自信のある根拠を元にして、動いているのであれば、同じような値動きを次にしたのであれば獲りにいかないといけません。
プロと同じチャートの見方ができれば、勝てるはずなのです。
自分だけのチャートの見方なんて、何の意味も持ちません。だって自分のエントリーした方向に資金が入らなければ全く意味がありません。だから独自のFX商材売っているヒトなんて、信用できないし、そのヒトが何年勝ち続けているかを確認する必要がありますよね。
勝敗を決するのは、しっかりダウ理論を身に着けて、相場がどこで売り、買いが入るかを見極めることだと思うのです。
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