ダウ理論…トレードをするものには絶対的に欠かせない基礎中の基礎のものです。
上昇ダウは、安値切り上げと高値切り上げが継続する間は、ダウが継続する。
下降ダウは、その逆で高値切り下げと安値切り下げが継続する間はダウが継続するという普遍的な理論です。
では、みなさんは、ダウが下降ダウから上昇ダウに転換するときに、安値切り上げか、高値切り上げのどちらに着目してますか?
これ即答できる人います?
意外とここ、気にしていない人多いように思えます。
そういう私もそうでした。
ある一つのトレードをきっかけに上記のことが気になり、検索したり自分で検証したりして分かったことがあるので、シェアします。
これが答えというわけではないでしょうが、有用と思いますのでシェアしていきたいと思います。
ダウの転換は安値切り上げからか、それとも高値切り上げからか?
結論から先に申し上げますと、下降ダウから上昇ダウへの転換は、高値切り上げからカウントする方が、勝率が良くなると思います。
それは、損切注文と関連しています。
では、今回記事を書こうと思ったキッカケになったトレードを紹介しながら、この損切りとの関係性を説明していきます。
私はどちらかというとダウ転換は、安値切り上げを注目していました。
その典型的なケースで、昨年2021年の12月30日のゴールドのトレードです。
そのときのトレードノートに掲載しているチャートをそのまま掲載します。
日足、4時間足でもまだ、トレンドは下で、1時間足もトレンドは下でしたが、1時間足レベルで確認できる安値切り上げがあったので、その後の15分足のダウ転換でエントリーして微損。
その後はこのように上昇していきました。
この結果を受け、逆三尊が出来たところで再エントリーすれば良かった…と思ったのですが、いや待てよ…と思ったのです。
先程のチャートに注文がどのように入っているかを入れてみます。
チャートを見て「おい!15分足だったら、そこに損切り置かずに、もっと下でしょ!」と怒られそうですが、上位足での1時間足でエントリーした注文の損切りとして見ています。
売り①の損切り注文は上記の通り、既に決済している場合も有ると思いますが、最終的には損切り注文①の高値に入っていると思います。
そして売り②の損切り注文は損切り注文②の高値に入ってますよね。
つまり、現状売り①の一部分と、売り②の売り注文が入ったままでの相場環境と言えます。
売り注文の多い状況での買いで、途中で売りも継続して入ってくるので、結果的には、損切り注文の②の高値を超えていきましたが、この高値を超えず、下げる可能性もあったということです。
安値切り上げでの買いは、かなりリスクが高いということです。
実際、途中荒れて私も損切りに遭いました。
せめて損切り注文②の高値を超えれば、売り②のトレーダーは売り注文を解消しますし、売り①のトレーダーも1時間足でもダウが下降から上昇へ転ずるので、解消するトレーダーも多いと考えられます。
そうなると売り注文が減り、相対的に買い注文が増え、高値を超えていきます。
実際のチャートを見ても分かる通り、高値にはチャートも反応していることがわかります。
最後の関門の高値を超えると非常にスムーズに上昇していくのがわかります。
その後は、上位足の相場環境にもよりますが、高値を超えた後、買い注文の解消売りも入ることで押すこともありますが、新規の売り注文が入る状況ではなく、買い注文の量が多いので、安値を切り上げる可能性が高くなります。
更に安値を切り上げて高値を更新する…つまり上昇ダウが継続していきます。
ですので、ダウ転換の場面は、安値切り上げからエントリーするよりも、高値切り上げを確認して、安値切り上げを待ち、つまり押し目から買えば、その高値を更新する前提でダウが更新していくので、負ける可能性が低くなります。
では、その高値更新からのエントリーのパターンを紹介します。
高値切り上げからのダウ転換でのトレードパターン
昨日のポンドドルの上昇です。
上位足が上方向ということもありますが、高値を超えることで、それまでの売り注文が解消されて相対的に買い注文が増え、安値切り上げする可能性が高まる。
15分足のダウの転換(ここは1時間足で引けるトレンドラインと節目でも支えられてました)からエントリー出来ます。
上昇もスムーズですよね。
次は逆パターン。安値切り下げからの売りのトレードパターンです。
安値切り下げからのダウ転換でのトレードパターン
一昨日のドル円の下落です。
日足、4時間足では上昇トレンドも、何度か買い注文が入った損切り注文で支えられた安値を一度割ることで、相対的に買い注文が減少し高値が切り下げやすくなる。
そこから下げました。
上位足では、上昇トレンド、つまり押し目待ちなので、長時間は持てませんが、1時間足レベルでは伸ばせる下落。
もう1件紹介します。同じく一昨日のNYダウ先物。
こちらも日足、4時間足とも上昇トレンド。
しかし、何度も支えられた押し安値を割ることで買い注文が解消され、相対的に買い注文より売り注文が増える。
そうすることで高値切り下げする可能性が高まり、その後大きく下落しました。
しかし上位足が上昇トレンド、つまり押し目待ちなので安値で買いが入り上昇しています。
つまり短時間でサクッと獲らないといけない局面であるということです。
まとめ
ダウ転換からエントリーのポイントは
- 高値切り上げを確認して、安値切り上げを待って買いエントリー
- 安値切り下げを確認して、高値切り下げを待って売りエントリー
このルールを守ると、
勝率が高くなることと同時に、仕事をしながらチャートに張り付く時間があまり持てない兼業トレーダーにとっては、何が起こればエントリーの準備をして、どうすればエントリーをするかが明確になるという大きなメリットがあります。
単に安値切り上げ、高値切り下げという根拠だけでなく、節目である水平線での抑え、支え
トレンドライン、移動平均線での斜めの抑え、支えという根拠を重ねてエントリーすることで勝率が飛躍的に上がります。
また上位足の方向を確認して、上位足の方向に沿ったエントリーであれば、ダウが更新していくので伸ばせていけますし、上位足に逆らう方向のエントリーであれば、反転したらサクッと切って終わらせるという見極めも必要になります。
結局、このブログ、どの記事を見ても、押し目買い、戻り売りしか書いてないんですね。
トレードの極意は、そういうことになります。
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